小松丈晃会員(東北大学)より、2024年度東北社会学研究会大会シンポジウム「アクターネットワーク理論と社会学的記述」のご案内をいただきました。
詳細については、下記の内容をご確認ください。
[以下ご案内の内容]
東北社会学研究会では以下のシンポジウムを開催いたします。会員・非会員を問わず参加可能です。
参加を希望される方はこちらのフォーム(https://qr.paps.jp/vpw13d)から【11月25日(月)まで】にご回答ください。
2024年度東北社会学研究会大会シンポジウム【アクターネットワーク理論と社会学的記述】
日時:2024年12月7日(土)13:00~16:30
場所:東北大学川内南キャンパス文科系総合講義棟第3講義室
参加費:1000円(学部生無料)
報告者:
(1)伊藤嘉高会員(新潟大学)「アクターネットワーク理論による「フラットな」地域社会の記述はどこまで可能かーフェミニズム科学論の視点を踏まえて」
(2)福永真弓氏(非会員・東京大学)「サケとサーモンー似て非なる魚が泳ぐ湾をものがたること(story-telling)と品質の経済」
(3)田代志門会員(東北大学)「アクターネットワーク理論とシンボリック相互作用論の出会うところ」
コメンテーター:
栗原亘氏(非会員・東洋大学)
山尾貴則会員(東北文化学園大学)
司会: 山田富秋会員(社会理論・動態研究所)
企画趣旨:
アクターネットワーク理論(ANT)は、今日、その出自である科学社会学の領域を超えてさまざまな領域の社会学へと展開しているさらには、文化人類学はもちろんのこと、経営学、組織論、会計学、メディア論など他の社会科学にも影響を及ぼしている。
ANTと言えば、「アクターに従え」や「ヒトとモノを対称的に扱え」といった方針がよく知られている。逆にいえば、これらの方針がANTに対するさまざまな誤解を生み出してきた。ANTは世界的な隆盛を見ているとは言え、これらの方針を表層的に理解した「お手軽な」研究も少なくない。
他方で、これらの方針を、何らかの認識論的ないし存在論的主張をするものとして捉えることなく、あくまで経験的な調査研究のための方針として捉える動きも強まっている。そこでのANTの捉え方や受容のされ方もさまざまであるが、広く言えば、「研究者がある出来事について、観察不可能なもの(目に見えないものや、痕跡を残さないもの)を用いて『説明』しないための理論」として捉えられている。言い換えれば、ANTとは、万物が万物に影響を及ぼし合っていることを形而上学的に主張する理論ではなく、ある出来事を成り立たせている、それまで観察されていなかった多種多様な存在による脱領域的な(相互変容や「翻訳」を伴う)連関を発見し、その絶えざる組み直しに資するための方法である。ただし、これもまたひとつの捉え方にすぎず、経験的な調査研究の方針として別様にANTを活かしていく可能性もあるかもしれない。
そこで本シンポジウムでは、社会学における経験的研究においてANTの方法を採ることの多様な意義と限界とを、さまざまな分野におけるANTを参照しつつ行われた具体的記述の実践例を通して検討する。その上で、今日における社会学的記述のあり方と、その意義と、その可能性と、その限界について、参加者とともに考えることにしたい。
会員・非会員を問わず参加可能です。参加を希望される方はこちらのフォーム(https://qr.paps.jp/vpw13d)から11月25日(月)までにご回答ください。
[ご案内の内容以上]