大会・研究例会

第17回大会・テーマセッション報告者募集のご案内

本年度に開催される日本社会学理論学会第17回大会(9月3日・4日 開催形式は未定)での「テーマセッション」のテーマを募集しておりましたが、1件応募があり、採択いたしました。以下のように報告者の募集を行います。

【大会日時・会場】

日時:2022年9月3日(土)、4日(日)

会場:名古屋学院大学名古屋キャンパス(愛知県名古屋市)(本学会第17回大会会場)

【報告申込と報告要旨】

・報告希望者は氏名、所属、メールアドレスと連絡先(報告当日に連絡のつく電話番号)、報告概要(タイトル、400字程度の報告要旨)、オンライン開催に関する選択肢(*参照を記して、6月24日金曜日(一般報告と同じ締め切り)までに、事務局宛にメール(sst [a] sst-j.com)にてお申し込み下さい。
・応募した報告希望者についてコーディネータが調整を行って、報告者・報告順を決定し、テーマセッション部会が設置されます。
・今大会のテーマセッションでは非会員の報告も可とします(大会参加費をお支払いただきます)。1部会は3~5報告によって構成されることとし、部会の報告者の半数以上が会員であることとします。

・会員の報告者資格については一般報告に準じます。新型コロナウィルス感染拡大に伴う特別措置も一般報告と同様に適用されます。収入減により会費納入が困難な方は、年度末(3月末)までにお支払い下さい。コロナ禍のため苦境に陥っている大学院生や非常勤職の会員を想定した特別措置ですので、それ以外の方は、会の健全財政を維持するため速やかな会費納入にご協力下さい。
・テーマセッションの報告者として応募したが調整の結果不採択となった場合や、その部会が成立しなかった場合は、一般報告部会で報告することができます(非会員は一般報告部会に移動して報告することはできません)。
・なお、同一大会でテーマセッションと一般報告部会の両方で報告することはできません。

*なお、新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては、本大会をオンライン開催に変更する可能性があります(変更する場合は、6月中旬までに告知します)。その場合、以下のA・Bのいずれも可としますので、いずれかを選んで応募書類に明記してください。
  A:オンライン開催となった場合でも、報告を行う。
  B:オンライン開催となった場合は、報告申込を取り下げる。

 採択されたテーマセッションの詳細は以下のとおりです。

【テーマ】 社会学理論のデジタルトランスフォーメーション

【コーディネータ】 赤堀三郎(東京女子大学)

【部会趣旨】

 デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉は、日本では企業等の改革という文脈で用いられるビジネス用語の色彩が強いが、同概念の提唱者ストルターマンによれば、デジタル技術の発展が人々に生活に及ぼす諸影響がそもそものデジタルトランスフォーメーションである。すなわち本セッションが掲げるテーマ「社会学理論のデジタルトランスフォーメーション」が意味するところは、これまでも議論の蓄積のある「デジタル化の社会学」ということである。だが本セッションでは、理論「で」デジタル化を考察するというよりは、デジタル化が理論「を」変える側面に焦点を当てたいと考える。また、理論「が」デジタル化の方向性を左右する可能性を視野に収めた研究もありうる。いずれにしても、本学会は社会学理論の研究者が集う場であるので、あくまで「理論」の話がしたいということである。このことを強調すべく、あえて「社会学理論のデジタルトランスフォーメーション」という表現を選んだ。

 AIやポストヒューマンに関する片桐雅隆やアンソニー・エリオットの近年の著作や、昨年の本学会大会で本セッションコーディネーターを含む4名が行った連携報告「データダブルへの社会学的アプローチ」等が念頭にあるが、これらにとどまらず、デジタル化の趨勢を踏まえて、予測アルゴリズムがもたらす未来概念の変容であるとか、超パノプティコンの変容であるとか、リアルとヴァーチャルの境界線の変容であるとか、SNS時代・メタバース時代の民主主義の変容であるとか、ペルソナ、自己と他者、アイデンティティの意味変容であるとか、こういった社会的に重要でありつつ、なおかつ社会学理論の根本問題でもある諸々のトランスフォーメーションについてとことん考える研究を広く募りたい。