機関誌

『現代社会学理論研究』第16号

【特集】差別と排除に抗いつつ、社会学理論を構想すること
特集論文 差別と排除に抗いつつ、社会学理論を構想すること    天田城介
差別問題を研究する社会学者の「ポジショナリティ」をめぐる問題  江原由美子
立場性の社会理論は可能か
 ——イスラム過激主義と国際社会学                樽本英樹
言語行為としての社会学理論
 ――性的主体化の権力を批判するということ           大貫挙学

【論 文】
運動行為のビッグデータ記述
 ――2015年反安全保障法制抗議集会を通して           濱西栄司
「ギャンブル」というメタファー
 ――運命性とアクションの検討を通じて             若狹優
フィールドは生成する
 ——生成論的フィールドワークの可能性             谷口祐人
経験の統一性および対象の現実性をもたらす「戦略」概念について
 ――ミシェル・フーコーの権力論の目的論的解釈         松野充貴
ハンナ・アーレントにおける「物」の可能性
 ――「人間の条件」のアクチュアリティと「物の条件」      権安理

【書 評】

イギリス移民第二世代ムスリムへの着目から分かること        伊藤美登里

(書評対象書:安達智史著『再帰的近代のアイデンティティ論――ポスト9・11時代におけるイギリスの移民第二世代ムスリム』)

「広範囲の都市化」の関係論的診断

 ――あるいは、オルタナティヴを展望するプラネタリウム       山本千寛

(書評対象書:平田周・仙波希望編『惑星都市理論』)

ビデオ・エスノグラフィーとエスノメソドロジーの間          前田泰樹

(書評対象書:樫田美雄著『ビデオ・エスノグラフィーの可能性――医療・福祉・教育に関する新しい研究方法の提案』)

体験から制度へ向かう「生成の社会学」への試み          宮原浩二郎

(書評対象書:岡崎宏樹著『バタイユからの社会学——至高性、交流、剥き出しの生』)

「根源悪」という視点から相模原障害者殺傷事件を読み解くこと       天田城介

(書評対象書:西角純志著『元職員による徹底検証 相模原障害者殺傷事件――裁判の記録・被告との対話・関係者の証言』)

ジンメル解体、いったん、そして                     野村一夫

(書評対象書:徳田剛・杉本学・川本格子・早川洋行・浜日出夫著『ジンメルの論点』)